2020年8月13日木曜日

仏像彫刻のコツ①側面の基準面を2カ所残す。

聖観音像を製作始めました。仏像彫刻はトースカンを使い碁盤目を正確に描きその碁盤目を目安に下絵を描き彫り進んでいきます。消えては描きの繰り返しです。難しいのは正確な縦線を引くことです。プロの仏師さんの動画を見ると曲尺を使い簡単に描いていますが、これが難しい。以前紹介した縦線描きの補助具で大分上手く描ける様になりましたが、6寸程度の仏様のお顔は非常に小さく正確に中央縦線を描き続けなければ、歪んだお顔になります。試行錯誤の挙句辿り着いたのは側面2カ所に基準となる面を出来るだけ最後まで残し、それを基準に寝かせてトースカンで正確に縦線(描く時は水平線)を描くという事です。
荒取り時残す側面のを決めます。聖観音像の場合、両手と足で上手く行きました。手の指は大概最後に仕上げるので丁度良いとおもいます。良い側面が無い場合は肩や背中当たりに基準面を残す場合があります。