2020年2月20日木曜日

ケミカルウッドを使って彫刻中


我が家のエンドウ類は背が伸び始めましたが、時々誘引紐を掴み損ねた株をレスキューする程度でまだ手間は掛からず空いた時間は専ら仏像彫刻に励んでいます。
写真は垂直線を描く補助具です。理屈は簡単、板の上に側面幅5cm程の真っ直ぐな木片を垂直に接着しただけのものです。木片の側面に鉛筆の側面を押し当てて上下すれば正確な垂直線が引けます。描きたい線の上下2点、両方に鉛筆の先を当てたらその面が描くべき垂直線です。彫刻には正確に碁盤目の補助線を引きその線を目安に彫刻する線を描いて彫り進めていきますが、彫り進んだ立体物に碁盤目を描くのは大変です。水平線はトースカンという道具を使えば簡単ですが垂直線はプロの様に金尺を当てて描くのは難しいのでこの補助具を工夫して解決しました。
さて彫刻を初めて1年強、その出来栄えを左右する大きな要素は材料、木材の良し悪しだと判って来ました。YouTubeで見るプロの製作にはサクサクと削れる良い材料を使っている事が判りますが入手は難しい。素人が通販で買えるのは木目がきつい材料ばかりで、プロが選んだ材料とふれ込みのあるものはその10倍以上の価格になります。仏像の顔面は縦の柾目を使いますが、大事な眼は木目に直角に彫る事になり、硬い木目では微細な造形は無理があり、いくら良く切れる彫刻刀を使っても割れ、欠けが発生しそれまでの製作過程がオジャンになってしまいます。そこで見つけたのがケミカルウッドです。車のバンパー等と同じ硬質ウレタンを木材の特性に合わせて作られています。色は淡い黄赤もう少し白ければ完璧ですが、許容範囲と思います。今、これを使って、高さ20cm程の地蔵菩薩に取り掛かっています。彫った感じは木材と同じで木目が無い分思い通りに彫れて良い感じです。
手垢で汚れたら、洗剤を付けて洗えは綺麗になります。ただ、難点は木材の表面を良く切れる彫刻刀で削った面はピカッと光りますがそれは表現できませんのでどうしても玩具感があります。
でも当面この材料を使っていきたいと思います。