2013年8月18日日曜日

ポールプランター(改良版)の製作

風太くんの自信作、ポールプランター(改良版)の製作法についてご説明いたします。
この栽培装置製作にチャレンジされる方は物つくりに経験が多少お持ちの方と思いますので、ポイントだけご説明いたします。と言っても根気が要りますが、構造は簡単です。



風太くんが作ったのは2本一組セットを2台連結し水中ポンプ1個を使い分岐管で4本に供給するものです。
何が改良版か?というと
①オリジナルのポールプランターはエヤーリフト式ですが信頼性に自信がなく水中ポンプにしました。
風太くん、お風呂に貯めた水を使いエヤーリフトを色々実験したけれど、2mまで吹き上げる事は出来なかったし、構造上メンテナンスが大変そうだった。それで単純確実な水中ポンプを使用することにしました。
①内部構造の工夫
オリジナルは不織布を短冊状に切り内部に吊るす構造ですが、シャワーの掛け方で養液が偏って万遍なく行き届かない。メンテナンスが大変(多分)。植替え時には根が不織布に絡まり不織布全体を取り換える必要があると思いました。
風太くんの工夫点は保水性の高いマイクロファイバーの布を使い養液の保水性を高めた事。
水平パイプ式プランターで使った吸水・防根シートを外側に使い植物の根が保水層に侵入を防止した。
これにより、掃除が簡単、内部構造物の交換が不要となりました。
又2Mと高い栽培装置ですが、台風の時もプランタに大目に養液を入れ安定させたら倒れなかった。
それでは作り方のポイントのみ説明いたします。
材料
①VU塩ビパイプφ50*2M
②TS塩ビ異径継手φ50*φ75 
③TS塩ビキャップφ50用
④マイクロファイバー雑巾30cm*30cmを6枚/1本当たり
 
 
  H25.10.23改定 幅40cm*60cmを3枚/1本当たり
⑤透水・防根シート20cm*2m/一本当たり。 
⑥水分岐管(園芸、分岐給水用品)
⑦φ5mmステンレスパイプ長さ70mm/一本当たり
⑧底が平らなプランター
⑨5mm厚ベニヤ板(プランターサイズで計画要) 
⑩φ4mm黒色ビニールパイプ2.5m/1本当たり
⑪4mmL字継手
⑫30cm程度の径の植木鉢受け皿
⑬水中ポンプ(揚程2M以上)

以上のような材料です。



1.φ50mm塩ビパイプの穴明け
①栽培用穴φ21mm、円周上4カ所、ピッチ120mmの穴をあける。円周上の穴はスパイラル状に30mmずらして開ける事。円周方向同一円上に穴が並べば植物の根同志が干渉する為。
最上端の穴は端面から60mmの所からスパイラル状にあけていく下端はプランターの高さにあわせる。
②上端面から30mmの所に栽培床部を吊るすφ6mm穴を上端の栽培穴から90度ずらして水平にあける。穴の一端はφ5mmのステンレスパイプが塩ビパイプの上端から挿入出来る様にヤスリなどで穴を斜 めに広げる(これがシングル段取りの工夫です)
③下端から1cmの所に水をプランター側に流す穴φ10mm程度1カ所あける。


  2.内部栽培床部の製作
①マイクロファイバー雑巾の端面同志を6枚を化繊糸でつなぐ。木綿糸は使わない事。長時間使用すると
木綿糸は溶けてしまいますので。これで30cm*180cmの保水シートができます。
これの一端を丸める様に4つに畳んで端面をかがり縫いする。
②防根・給水シートの長辺を2枚に畳みホッチキスで止め、φ50mmの円筒を作る。一端2枚に畳んだ  状態で端面をかがり縫いする。
③内部に給水の為のφ4mmビニールパイプの製作
φ4mmビニールパイプを15cmの長さに切り、一端を丸箸の先等で栓をし、側面に1~2mm程度  の穴を多数開ける。
④給水用ビニールパイプを①,②の端面に穴をあけマイクロファイバー雑巾の内側に通す
⑤φ5mm吊り下げ用ステンレスパイプを①②の端面に横に穴をあけ栽培床吊り下げの用意をする。




3.φ50mmパイプを垂直に支える為のTS異径継手の追加工
TS異径継手の小径側のパイプ端の所(写真の所)をヤスリ等で削り取りφ50塩ビパイプがスムーズに通る様にする。この異径継手とプランタの底で2Mのパイプを支える構造ですので、削り過ぎず、しっくりと通る様に追加工する。(結構時間が掛かります)


4.上部フタの製作 
写真のふたはエヤーリフト式を検討していた時の名残でこのまま使っています。エヤーリフト式は信頼性の関係から養液の噴出が確認出来る様に透明のケースを取り付ける事が普通の様ですが、アオコ発生の原因となるので、応急的にガムテープで覆って使用しています。
新作の場合φ50mm塩ビパイプ用のキャップを使ってください、キャップの中心にL型継手を取り付けると完成です。



5.外観説明1
①平底プランターを選びます。両サイドは5mm板厚の合板ボルトでプランタのヘリにボルトで止めます。
写真は防水の為、アルミホイルを上面に接着していますが、防水塗料の方が良いと思います。
②5mm厚の合板には異形パイプの小径部を挿入する穴を開けます。大径の穴となるので、糸鋸等を使います。
③真ん中の緑色の板は点検用のフタで100均で手に入る発泡ポリスチレンの板で作りました。


6.外観説明2
①植物を水平方向に栽培しますのでどうしても葉を通じ養液がわずかですが落下します。
これを受ける皿を異径継手の大径側に中心に穴をあけ接着します。

7.分岐管の取付
φ4mmパイプ4カ所に分岐する分岐管、水中ポンプの取付。

以上で完成です。

使用材料補足 
1.本体のプランターの要件;
①当然ながら水を貯める為にスノコ底は駄目、水栓付の構造が必須
②垂直ポールの下端をプランター底で支える為、底が平らな構造。
③2Mのポールを支える為、浅底、幅広の構造。
④5mmの板をボルト締めできる丈夫な上縁構造。 
この条件に合うプランターを探したらアイリスオーヤマの菜園プランター650型がぴったりなのでこれを選びました。
2.水中ポンプについて。
先達のブログを拝見し、風呂用ポンプを最初使っていましたが、2か月程で故障しました。このポンプの 説明書には連続使用しないでください、総使用時間180Hrとの注意書きがありました。
一応ポンプを購入したホームセンターに持ち込んだら、無料交換してくくださいましたのでこのポンプは 今、風呂の残り水の汲み出し用に使っています。
ポンプの選定は揚程(水をくみ上げる高さ)が重要。風太くんは2Mのパイプそのままの高さで使いましたので揚程2M以上の水中ポンプを選定しました。
尚このポンプは排出能力が高く、連続運転すると、パイプ内部の保水能力をオオバーし、養液がパイプ外にあふれます。プランターを増設すれば良いのですがプロでも無いし、4本仕様でも収穫物が食べきれないので解決策として24時間タイマーで間欠運転しています。省エネにもなり一石2丁です運転は季節によって調整します。夏場の日中は15分インターバル、夜は30分休止、15分運転、春秋は15分/1Hrなど、植物の生育の状態を見ながら調整します。
ポールプランターの製作代行します。
ポールプランターは上述の如く、根気と手間かかりますが作り方は簡単です。
是非自作にチャレンジください。
面白そうだけれど、作る時間が無い、ドリル等工具が無い等であきらめる方があると残念です。その様な方にモノづくり大好きで、サンデー毎日の私が製作代行
致します。1本ポール、2本ポール、本体部だけ等ご相談ください。
1本ポール(52穴)+ポンプ込で1.5万円、2本ポール(104穴)+ポンプ込で2万円程度(送料別)で考えています。
(市販の1本ポール48穴ポンプ無しで28000円の様です)
品物確認後のお支払でOKです。(但し手作りですので、1~2週間必要です)
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